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料理教室

Carbonara

3)だしについて

ほとんどの方が、だしといえば市販の「和風だしの素」「中華風だしの素」「ブイヨン」「鶏ガラのだし」などを使うものだと思われているのじゃないでしょうか?

市販のダシの素だけを、お湯に溶かして飲んだら口の中にうまみは広がりません。
少なくとも私は、うがいしたくなります。

それに、素材以外に不必要な砂糖、抗酸化剤、着色保存料、乳化剤などが含まれています。
もちろん、添加物ゼロのダシパックになって売っているものもありますが、それぞれ購入したほうが断然割安です。

実は、野菜、肉、魚介類から、とてもおいしいだしが出ます。
ダシの素を入れると台無しになります。

強いてコツを言えば、野菜、肉、魚介類からダシを取るとき、さっとお湯をくぐらせてからだしを取ります。
ダシをとっている時は、グラグラと煮立たせないことです。


家庭の基本の出しは、精進料理と同じで「昆布」です。

昆布だし

2リットル位の容量で冷蔵庫に入る容器(夏場に麦茶など入れる容器)を準備します。

昆布の種類は利尻昆布、羅臼昆布など、ありますが、銘柄は好みで選んでください。
値段の高価な昆布は、濃厚なだしが出ますので少量でもだしは出ます。値段の安い昆布は結局多量に使わないとだし出ません。
予算に応じて決めてください。
そこそこ上等の昆布を買うことをお勧めします。
ふつうは、作る料理にもよりますが、水2リットルに5cmX10cmくらいの大きさの昆布(軽く汚れを拭き取ってください)を入れます。

夜就寝前に、水と昆布を冷蔵庫に入れておけば、朝一でだしできてます。

そのまま使用しても問題ありませんが、一度ダシだけを軽く沸騰してあくを取れば昆布臭さが消えます。

冷えてから冷蔵庫に入れておけば数日もちます。 お味噌汁なら、この昆布だしに白菜やダイコン薄切りにして油抜きした薄あげを入れ、 沸騰してからアクを取り弱火で7−8分煮込んで、最後にみそを入れて軽く沸騰させればおいしいお味噌汁できちゃいます。決して強火でグラグラ煮ないでください。

みその量は少なめでいいです。一人当たり大体梅干しの種位で十分です。具材を少し煮込むとだしでおいしくなるのでみそは少量で十分なはずです。

そうそう、是非キッチンタイマーを使って料理しましょう。
鍋を焦がすことがなくなります。火事の予防にもなりますから。

だしを取った後の昆布は捨てないでください。

お醤油と米酢(ともに化学薬品ゼロのもの)を1対1の割合で麦茶を入れる容器に入れておき、そこにだしを取った後の昆布を漬け込んで冷蔵庫で保管します。

昆布入り二杯酢です。

豆腐をお皿に入れて二杯酢と少しおだし入れて電子レンジでチンすれば、とてもおいしい簡単湯豆腐ができちゃいますよ!

昆布入り二杯酢に豆板醤とラー油入れれば飛び切りの餃子のたれになります。

昆布入り二杯酢にカボスとかゆずとかスダチを絞り入れれば、極上のポン酢になります。お鍋のつけダレとして最高です。

昆布入り二杯酢が減ってくれば、お酢とお醤油継ぎ足し継ぎ足しして使えます。私の昆布入り二杯酢はもうかれこれ10年くらい継ぎ足してますが、平気です。
昆布は時に1〜2か月平気で醤油酢に漬かってます。

時々取り出して、小さく刻んで七味かけておつまみに変身しますが、昆布は毎日食べるなら1g(4cm角位)くらいまでにしておかないとヨウ素摂取過多になり甲状腺を痛めます。

昆布と煮干しのだし

基本のダシ2つ目は、昆布と煮干しのだしです。

これが、家庭で一番いいかもと思います。


煮干しを買うときに注意してください。

煮干しは是非デパ地下などで最高級品のものを買ってください!決め手は、できるだけ大きくて(ちょうど皆様の人差し指くらいの大きさ)銀色のものを買いましょう。

煮干しは。「かたくちいわし、塩」だけのものを選んでください。

大体最高級の煮干しでも、30匹ほど入って600円くらいです。一匹当たり20円です。

だしを取った後、煮干しを調理して青魚の一品にしちゃうのです。1匹20円の青魚安いですよね!

煮干しと昆布のだしの作り方は、昆布だしと同じで、昆布と同時に煮干しを3〜5匹ほど入れておくだけです。


冷蔵庫で一晩おいただしをあくる日に、鍋に入れて火を入れて沸騰させてください。

上澄みだけを沸かせば一番だしです。

この一番だしに、ほんの少しの薄口しょうゆを入れて、お椀に三つ葉と1p各のとうふと生湯葉をいれたところにだしをはれば、 高級料亭の吸い物ができちゃいます。

だしを取った後の昆布と煮干しを別の鍋に入れてお水を入れて沸かせば2番だしが取れます。

軽く沸騰させてから、あくをすくって料理すれば臭みが消えます。
あまっただしはさまして冷蔵庫に入れれば数日使えます。

だしを取った後の煮干しを、小さなお鍋に移しかえます。

そこに小さじ一杯のお酒(必ず、米と米麹からのみでできているもので、化学薬品入りの料理酒はやめましょう)と 小さじ一杯の薄口しょうゆ入れて弱火で数分間液体がほぼなくなるまで煮込みます。

小皿に盛り付けて七味、山椒などかけて召し上がれ。おいしいですよ!

上等な煮干しはそのままおやつ代わりにしてもとてもおいしいです。

サバの水煮缶より圧倒的に安いですし。

昆布とカツオのだし

日本料理の王道のだしです。

昆布と煮干しのだしを取るのと同じ要領で、煮干しをカツオ節に変えるだけでも十分おいしいだしが引けます。 カツオのだしの場合、決め手は香りです。

一番おいしいかつおだしは、「本枯れ節」を昔のようにカンナで削ってだしを引けばめちゃくちゃいい香りがします。

そこまでしなくても、最近の削り節は酸化防止剤入ってますので小分けされていると思います。

大体2−3人前のカツオ・昆布のだしをとる場合、私は小分けのカツオパック、5パックほど入れます。

昆布だしを取った後、コンロの火を止めてから、カツオを入れます。 数分でカツオが沈みますので、ざるでいいのでこして使います。だしをとっていると高級料亭の夕方のころの香りが家中に広がりますよ。